2025 03-03 |
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2007 10-13 |
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選考と結果
これまで書いてきたように選考の基準などはあらかじめ考えていたけど、その他の形式的な面で最初から予定していたことはほとんど無かった。二段階選考方式を採用することや優秀作品をいくつ選ぶかということなどは、すべていざ選考という段階になってから決めたことだ。 ただ、すべてのネタに対して感想を書くということは決めていたので、その点は意識しながらいつも以上にじっくり読んでいったつもりだ。まず、普段狩狩を見ているときと同じ感じで読者として楽しんで、次にもう一度選者として構成やお題の使い方を考えつつ読んだ。 33作品それぞれの感想に書いたことは、全部が全部一度読んだだけで感じたことではない。もちろん、パッとすぐに気が付いた点もあるけれど、二度目に読んだときに感じたことも多分にある。その点では、上記の読み方は「直感的に“面白い”と感じたものをよく読むと、そこにはちゃんと理由がある(見つかる)」という自分の考え方に沿っていたと思う。 まあそんなこんなで一次選考を行って、まず1/3にあたる11作品に絞った。今さら公表するのも何だけど、残った作品は以下の通り。 03 05 08 14 19 20 24 26 28 30 32 ここから4つの優秀作品と1つのさしみ賞作品を選んだ。優秀作品の数は、11作品の中から特にと思うものを取り上げたら4つになったというだけのことで、別にあらかじめ4つ選ぼうと思っていたわけではない。当時もスレの方に書いたように、この4つはどれも実に面白く、それぞれに自分を驚かせる点があった。 さしみ賞に選んだネタは、短いながらも一番上手くお題を消化しているネタだったと思う。ネタの長さが選考に与える影響が少し話題になっていたけど、自分では選考に際してネタの長短を考慮したつもりはまったくない。 ただ、こうして選考を終えたものの、この結果で納得してもらえるだろうかという迷いは最後までつきまとった。まあ、迷っても仕方のないことなんだけど。独断で選ぶということを最初に宣言してはいても、やはり賞を与えるということの責任みたいなものがジワジワと迫ってくる感覚があった。同時に、こういうことを最初にやった3をさんは凄いなぁと改めて感じた。正直なところ、ネタを書く方がよっぽど楽だなぁと思う。じゃあ書けよって話だけど、それは気にしない方向で。 最後に 率直な感想としては、やって良かったということに尽きる。 いざ始めてから、準備段階でああすれば良かったこうすれば良かったと思う点はいくつもあったものの、最終的にさしみ賞を開催したこと自体は後悔していない。ネタもたくさん読めて、一読者としても楽しかった。 また、自分はこれまであまりこういったイベントに参加してこなかったわけだが、今後はできる限り積極的に参加していきたいと思うようになった。参加してくれる人がいるということが、主催する側としては何より嬉しいことだと思う。参加してくれた人、管理人さん、レスをくれた人、改めてありがとうございました。 というわけで、第8回さしみ賞の記事はこれにて終了。 PR |
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Comment |
>この結果で納得してもらえるだろうかという迷いは
>最後までつきまとった。 これはもうしょうがないんじゃないですかね。 ちなみに詩吟さんが選んだ4つの優秀作品と 1つのさしみ賞は、私にとってはかなり意外な結果でした。 でもだからといって「この選考はおかしい」とは思いませんでした。 選者なりの基準があって、それがなんとなく 見てる人にもわかるようなものであれば、 みんなそれなりに納得するんじゃないでしょうか。
Posted by homare [Edit]
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>ちなみに詩吟さんが選んだ4つの優秀作品と
>1つのさしみ賞は、私にとってはかなり意外な結果でした。 マジですか。 できればどのあたりでそう感じたのか教えて頂けると幸いです。 文字作品が多かったからかな。
Posted by Shigin [Edit]
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一から説明すると長くなるんですが。
まず私がやった第七回と詩吟さんがやった第八回では お題の種類がちょっと違うのではないかと思いました。 詩吟さんのお題はネタの「ハード面」を縛るものだと思いました。 私が出したお題はネタの「ソフト面」を縛るものだったんですよね。 わかりにくい説明かもしれませんが、 詩吟さんのお題はネタのとっかかりというか「入り口」なんです。 私のお題はネタの「出口」になるものだと思っています。 過去のさしみ賞で言えば、3をさんの出したお題は 私と同じような種類のものだったと思います。 (ネタの評価の仕方は全然違いましたが) マジレスしない亀井さんやエヌさんが出したお題は 詩吟さんと同じようなハード面を縛るお題だったと思います。 うっかりさんのは両方の面を持っていましたね。 つまり私のはネタの「内側」へのお題で、 詩吟さんのはネタの「外側」を固めるお題だったと思うんです。
Posted by homare [Edit]
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で、評価の仕方なんですが、
「外側」を固めるお題というのは、 お題そのものをひねるのは難しいと思うんです。 つまり「一行系のネタ」に近い感覚だと思います。 逆に「内側」へのお題というのはお題をかなり自由に扱える。 私はこの「扱い方のオリジナリティ」でもってネタを評価しました。 お題をどこまで生かせたか、ということですね。 ですが詩吟さんのお題ではそういう評価は難しいです。 「登場人物が三人ならでは」というネタは難しい。 同じように「何だろう、これ」を最大限に生かすネタも難しい。 お題はあくまでもクリアすべき最低条件であって、 そのクリアの仕方でもって評価すべきではないと思ったんです。 そこで差をつけるのは難しいと思ったんです。 この辺りの考え方は一行系のネタと同じですよね。 一行系のネタはお題をどうクリアしてるかで評価するのではなく、 お題をクリアしているというのは最低条件で、 その上でどれだけのものが書けるかというのが勝負ですから。
Posted by homare [Edit]
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私はそんな風に考えていて、
詩吟さんの出したお題は最低限クリアして、 そこからどこまで広げていけるかが勝負かなと思ってました。 ですが詩吟さんの評価の仕方はどちらかというと 「お題重視」という感じがしました。 私が第七回でやった評価の仕方と似ているなあと思ったんです。 私の事前予想では、そこまでお題にこだわらずに 評価するのではないかと思っていました。 つまりお題はクリアしていればいい。 お題をどう生かすかではなく、お題をクリアして、 そこからどこまで面白くできるかが勝負だと思っていたんです。 なのでちょっと意外な結果だなあと思いました。 でも評価のやり方自体は十分理解できるものでしたし、 それこそ評価の仕方は選者の判断ですから あれはあれで良かったんじゃないかと思います。
Posted by homare [Edit]
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今回のお題は、ネタの「ハード面」で縛るという意図も確かにありました。
特に3人縛りに関してはそうです。 普通はネタを書くときに最初から登場人物の数を決めたりしませんから。 ただし、さしみ賞スレにも書いたように、 とりあえず何でもいいから3人出せばOK(まあ極論すればそうなんですが)というわけではなく、 このお題で重視したのはどんな3人を使うか、そして3人の関係性をどう使うかという点です。 そして、その課題を最もうまく消化していると感じたのが、さしみ賞に選んだ作品でした。 一方、優秀作品に選んだネタはお題をちゃんとクリアしつつ、 そのクリアの仕方がユニークだったもの、自分の想像を超えていたものを選んだつもりです。 たしかにオリジナリティを出すのは難しいお題だったのかもしれませんが、 優秀作品のネタはそれを見事にやってのけていました。 というわけで少し観点は違うものの、さしみ賞作品も優秀作品も、 誉さんが仰るようにお題をかなり重視した結果になったと思います。
Posted by Shigin [Edit]
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けれども、最初から完全にそれだけに拘って審査したのかというと決してそんなことはなく、
内容の面白さ(お題の使い方以外のオリジナリティ)も考慮には入れました。 特に選考の最終段階まではそうでした。 ただ、そのために少し迷いが生じたのも事実です。 一言でネタの「面白さ」と言っても色々あります。 一つのネタに複数の面白さが含まれていることもあります。 選考においてその点をどう処理していくのか。お題の使い方との折り合いをどう付けるのか。 そういったことで迷うところはありました。 (さしみ賞のこと(3)で、3をさんへのレスに書いたことも参照。) で、迷った末に選んだのがあれらのネタです。 いろいろ勘案した結果、最終的にはお題の使い方を重視することにしました。 そうすることで、お題の意図に関して企画の段階から考えていたことが通せたというか、 ある程度は意味のあるものになったのではないかと思っています。
Posted by Shigin [Edit]
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まあ、何が難しいって「面白さ」の比較をするのが一番難しいですよね。
種類の異なる面白さを比較して優劣を決めるのは至難の業です。 どうしても「好き嫌いで決めてる」という印象を与えがちです。 私はそのために「お題」があると考えています。 比較のためにお題があると思うのです 「お題」がなければ比較は不可能な部分もあると思います。 なので私がやったときはお題以外の部分の面白さというのは あんまり評価しなかったように記憶しています。 私が面白いと思っても他の人がそう思うとは限りませんし。 小説の面白さとAAネタの面白さが比較できるとも思いませんし。 まあ、そういうわけで「お題の使い方を重視する」 という詩吟さんの判断は正しかったのかもしれませんね。
Posted by homare [Edit]
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>どうしても「好き嫌いで決めてる」という印象を与えがちです。
そうなんですよね。 これは今回のさしみ賞に限った話ではありませんが、 完成度としてはそれほど高いとは言えなくても、 個人的な好みで言えば気に入ったりすることもあります。 たとえばこのブログでやってるMFNなどは、 完全に「好きだから」という理由のみで選んでますが、 コンテストとなるとそうもいかない。 そこで、どこかに重点を置いて評価することが必要になってくるわけで、 その点で一番分かりやすいのが「お題の使い方」だったと思っています。
Posted by Shigin [Edit]
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9月のMFNマダー?
Posted by homare [Edit]
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デキター!!
Posted by Shigin [Edit]
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