ビール美味すぎ。

昨日の記事で「楽しい保田一家」のことに触れたので、このスレのことについてもう少し語ってみようと思う。
自分にとって、この保田一家スレは羊の「ホテルで相部屋、微妙な二人。」と並んで原点にあたると言える。相部屋スレはハロプロネタにのめり込む契機となったスレであり、保田一家スレは自分でもネタを書いてみたいという衝動を生んだスレだ。 自分がここで今一度言う必要もないけれど、あのシリーズはそれほどに面白かった（一応今もあるけど）。

このシリーズの登場人物はみな本当に活き活きしている。なっち兄貴のアフォ過ぎる行動や、みっちゃんのいい子っぷりもおもしろいけど、特に保田一家の4人のキャラクターと人間関係は秀逸。本人は軽い思いつきで立てたのかもしれないが、この設定を考えた初代スレの1は天才だと思う。

まず、夫・保田に妻・石川という組合せ。
「（　｀.∀´）（　｀◇´） モーレツ！しごき教室」のようにやすいしの師弟関係を利用したネタはあるが、夫婦関係（恋人関係）のように配したネタは珍しい。
石川さんを奥さんに据えるなら、やはりパートナーはよっちゃんというのが今も昔も一番多いパターンだろう。そこをやすすと組み合わせた点、さらによっちゃんを石川さんの連れ子とした点が新鮮だった。

次に、父・保田と子・後藤、そして前妻・市井という初代プッチメンバーの配役の仕方。
このスレが立った頃（2002年初頭）は、いちごまという組合せは既に下火になっていたはず。そういった時勢のためか、このスレでもいちごまが直接交わることはない（回想とか幻の出現とかはあったけど）。その代わりに、主に小説の世界であまた見られた「いちーちゃんが好きなの」を、「おかーさん会いたいよ」に転化させることによって、この時代に合った新たないちごま像を上手く作り出している。
そして、それを見守るのはごっちんとも市井ちゃんとも繋がりの深いやすす。リーダー＝父親ということだろうか。

そして、ストーリー展開の大きな原動力ともなっている継母・石川と継子・後藤の関係。
このスレが賑わいを見せていた当時、現実でのごっちんとの二者関係において、少し距離のある存在だったのが石川さん。いしよし、よしごまに比べて、いしごまというのはあまり接点がない、むしろ相性が悪いとさえ見られていたように思う。
それを、継母と継子の葛藤という関係に置き換えたところは実に心憎い。軽く嫉妬。
継父にあたるやすすと自然に打ち解けたよっちゃんと、継母の石川さんになかなか心を開けないごっちんという対比もおもしろい。

ネタに限らず小説でもそうなんだろうけど、配役・人間関係は、制作にあたって非常に大きなウエイトを占める。なぜなら、それはそのままネタ・小説の面白さに直結するからだ。
その意味で、この保田一家スレの配役は完璧と言ってもいいぐらいだと思う。

「楽しい保田一家」は、娘。たちが家族を演じているという点で考えれば、形式上はアンリアルと言える。
しかし、そこで繰り広げられる人間関係は、限りなくリアルにリンクしたものに思えてならない。だからこそ、あれだけの隆盛を見せたんじゃないかな。

もう少し語りたいこともあるんだけど、長くなってしまったのでとりあえずここまで。つづきはそのうち。